特別支援学級「ただし〇〇による」問題・・・❶
こんにちは。
暖かくなったと思ったら、花冷え。
体調はいかがですか。異動の季節、落ち着かないシーズンでもありますね。
さて、今日は特別支援学級を語るには、避けて通れない「違い」についてです。
決まり文句「ただし、自治体による」
そうなんです、一言に「特別支援学級」と言っても、その運営方法に関しては、かなりそれぞれに違いがあるのです。
まず、決まり文句的に言えるのは、「ただし、自治体による」です。
このブログを始めて、沢山の先生方や保護者の方から、各地の様々な実態を教えていただきました。
今日は業務というよりも、特別支援学級という所に入って驚かないように、いただいた情報や、私の知っている現状をまとめたいと思います。
個別指導計画は知的だけのもの?
これ、そもそも呼び方も自治体によって違うようです。
個別「の」指導計画って呼ぶところもあるとか。まぁ、そんなちょっとの差は置いといて・・・。
個別指導計画は、主に、各教科と領域について書く様式になっています。(ただし、これも自治体による。)
つまりは、主要9教科の国語や数学、理科・社会、音楽…、あとは領域である道徳、総合など、つまり時間割に載っている内容についての目標や手立ての計画を書きます。
個別にする理由は「知的能力に差があるから。」
なので、知的障害の特別支援学級では当たり前のように書くし、義務だと教わってきました。
前のブログにも書きましたが、私の勤務していた自治体では、固定学級は知的障害対象の学級しかなかったため、何らその制度に疑問は持っていませんでした。
しかし、他自治体の情緒障害の固定学級の先生から、こんなお話をいただきました。
「うちは個別指導計画は作成義務ではなく努力義務になってますよ~」と。
「逆に、教育支援計画の方が作成義務があると言われています!」
・・・なるほど!
これは2つの違いからきているものかと思います。
①自治体の違い。
②知的学級と情緒学級の違い。
自治体の違いもあるとして、ここでの大きな違いは、知的と情緒の違い。
そうなんです。情緒障害学級は、そもそも教科の学習において、「学力に遅れはない」とされる子どもがそもそもの対象なのですよね。
なので、指導内容のメインを司るのは、情緒面のカリキュラム。
あくまでも情緒的な困難に対する支援計画と手立てが重要なんですね。
たとえば、自立活動「6区分27項目」とかですね。
確かに、自立活動は情緒にしかないカリキュラムです。
また、自立活動は個別の教育支援計画の方に記載するようになっています。
卒業後も、就労先で記載し続けますもんね。
ふむふむ。
この違いを知っておくのと知らないのでは、大きな違いになります。
そもそも自分がいるのは、知的なのか情緒なのか?
業務に大きな違いが出るので、根本的なことを押さえてなければいけません。
私のイメージとしては、
知的固定学級・・・個別指導計画>個別の教育支援計画
情緒固定学級・・・個別指導計画<個別の教育支援計画
というイメージです。どちらも大切なのですが優先度として敢えて挙げるならば、です。
また、個別指導計画は「学校」にいる時のみ使います。
個別の教育支援計画は、進学しても就労しても継続していくものです。
でも、本当に「自治体による」
何度も言いますが、この言葉は特別支援学級を語る上では、欠かせない決まり文句のようなものです。
本当は統一すべきなんですけどね。
統一できるほど、特別支援教育の歴史は積み上がっていないのが現状です。
これからまだまだ研究が必要な分野なのだと思います。
固定学級の中でも・・・
さらに、固定学級のなかでも違いがあります。
授業形態は最たるものかと思います。
私が経験した中でも、
通常学級の授業を受ける子・受けない子/受ける頻度は違っていました。
全て子どもの実態に応じている、もしくは自治体独自のルールなど
理由は様々ですが、違っています。
まずは、自分の学校がどんな形態で特別支援学級を運営しているのか、
そこを確認してから各業務に取り組んだ方が良いでしょう。
違いを確認しよう
参考までに、私が異動した時に確認してたことを書いておきます。
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1、個別指導計画と個別の教育支援計画の作成様式、重要度
2、支援級で受ける授業と交流級で受ける授業の時間割
3、交流の頻度
→教科の授業のみか・総合や道徳なども受けるのか、その頻度
4、行事での交流形態
5、委員会・部活動での交流の有無
6、集会時の並び順は通常級の中なのか、支援級単独なのか
7、通常級の名簿に入っているか、教室に支援級在籍生徒の机を置くのか。
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ざっとこのくらいでしょうか。
とにかく、疑問に思ったことは逐一確認することをお勧めします。
ちなみにタイトルに❶と付いているのは、まだまだいろーんな違いがあるからです・・・
まじ統一して・・・
でもこの違いの中にも一本通るスタンダードはあるので、それを今後ゆっくり見つけながら書いていければと思っています。
ではではまた。
1学期の業務を確認しよう(後編)
こんにちは。
外がぽかぽか陽気で毎日眠いですね~
眠気に負けそうになるけれど、やるべきことはたくさん!
今日は、昨日の続きで、業務後半戦です!
おさらい 4月の業務一覧↓
今日の内容はこちら。
入学式~中旬まで
入学式も終わり、授業開始に向けて動く週です。
とはいえ、まだまだ学校は落ち着きません。
この時期は、健康診断や生徒手帳の写真を撮ったり、学校全体で予定されていることをこなす日々が続いているでしょう。また、予定外の出来事も起こりやすいため、ある程度見通しを立ておくことが大事です。
また、教育委員会から依頼された文書等も提出を求められる時期でもあります。
慌しい時期ですが、その中でも少しでも進めやすくなるように、業務をまとめてみたいと思います。
◆個別指導計画の作成を始める。
新入生分は、小学校から引き継がれた要録と、個別の教育支援計画を見ながら、ある程度の個別指導計画を立て始めます。とはいえ、新入生は実際に授業をやってみるまで、未知数のところも多いかと思います。
まずは在校生分の指導計画から立て始めると良いでしょう。
前年度のものを参考にしながら、各教科・領域の目標や手立て、短期計画・長期計画の両方を考えながら作ると良いです。
個別の指導計画の書き方については、後日じっくり書きたいと思います。
書式も自治体によって変わります。
参考までに、文科省で紹介されている書式を貼っておきますね。↓
ここで確認しておきたいことは、個別指導計画は担任の意見だけでなく、「本人」「保護者」双方の希望が含まれている、という点です。
個別指導計画は
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1、担任が仮立てし
2、面談(家庭訪問)で本人・保護者と目標の確認や希望を聞き出し
3、その意見を反映しながら加筆・修正。
4、出来上がったら保護者に了承してもらう
(押印を求められる書式もあるため、絶対)
5、学校保管・教育委員会に提出
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の手順で作成します。
面談の前に、個別指導計画作成のための保護者の要望を書類で提出してもらう場合もあります。
保護者の方は、
・各教科(国語や算数、他教科の学習面)で身につけてほしい内容
・生活面で苦手なことや伸ばしたいこと
・コミュニケーションで不安があるところ
などを整理しておくとスムーズです。
うまくまとめようとせず、メモ程度で大丈夫です。
◆交流学級の担任と情報交換・打ち合わせ
授業開始週間から少し経ち落ち着いてくると、交流学級で過ごすことが検討される学校もあるかと思います。
学校や自治体によって、または固定級・通級でそれぞれ参加形態が違ってきますので、よく確認しておくと良いと思います。
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・どの時期から参加するか
・どの教科の学習にどれくらいの頻度で参加するか
・行事のみの交流にするか
・給食や清掃活動などの交流か
・委員会やクラブ活動への参加
・朝礼や全校集会などの並び順に入るのか入らないのか
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などが確認しておくと良いことです。
交流するにあたっては、個別の指導計画か、それをもう少し簡素化した引き継ぎ資料を作って、交流担任にも渡しておくと良いでしょう。
また、交流の際に支援員さんについてもらうのか、担任がつくのか、一人で行くのかあたりも打ち合わせておくと良いでしょう。
交流は、必ずしなければならない風潮がありますが、あくまでも本人の実態に合わせて行うようにしてください。ただでさえ、変化が苦手な子どもたちなので、無理強いをするようにしては本末転倒です。
交流先の先生やクラスの状況も様々ですから、本人にとってプラスになるような計画を立てください。
◆児童生徒 個別の障害度把握シートの作成
これは、教育委員会から求められる書類です。
一人一人の療育手帳の有無や、主障害、どれぐらいの介助や支援が必要かを所定用紙に記入して提出します。
何のためかというと、私の自治体では、支援員の配置数を決めるために使っていたようです。
◆教育課程資料(人数・障害種)作成
こちらも教育委員会指定の書類です。
教育課程の届出の一環で、新入生を合わせた人数や、障害種の数や傾向などを記入します。
こちらは、学級数や学年ごとの人数の把握や、学級の実態を知るために使われます。
教育委員会の指定書類は提出期限が早いので、締切を確認して、すぐに提出しましょう。
数字や実態を選択式で記入するだけの書式が多いので、溜め込まずにやるようにしましょう。
中旬以降
◆保護者会資料作成
4月の保護者会では、1年間の行事予定や予算、学級経営方針などを確認したり、
教員と保護者の自己紹介の場も兼ねています。
特別支援学級は異学年・少人数が共に過ごすので、保護者同士の繋がりがとても大切になってきます。場を和ませ楽しい雰囲気で過ごせるように心がけましょう。
私は保護者会で
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自己紹介(教員・保護者)
学級経営方針
年間行事予定
行事ごとの保護者の参加協力の有無
予算
個別指導計画作成のための要望について
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などを説明してきました。質疑応答も含め、1時間程度で終わるようにしましょう。
また、学校長に挨拶に来てもらえるようにあらかじめお願いしておくことも大切です。
◆家庭訪問・三者面談予定
4月中旬ごろから、家庭訪問や三者面談が始まります。
希望日の調査等は早めに始め、決まった家庭からどんどんお知らせしていきましょう。
保護者と話す時間は、特別支援学級は平均で一人30分程度です。
長くても45分までにします。45分以上は同じ話のループになるからです。
ここで、療育手帳の有無や、医療機関への診察頻度等を確認しておきましょう。
また、後日療育手帳・保険証・医療証などのコピーを提出してもらいたい旨もお話ししておきましょう。
個別指導計画に関わるところはここで聞き取りをするとスムーズです。
個別指導計画 仮決定
保護者との面談が終わったらいよいよ1学期分の個別指導計画を仮決定します。
決定したら保護者に渡し、押印ののち返却するようにお願いしましょう。
全員分揃ったら、教育委員会に提出します。
仮決定と書いたのは、個別指導計画の性格ゆえです。
個別指導計画は、時期を問わず、子どもの実体に応じて、適宜加筆・修正していくものです。
見直しをしながら、目標や手立てを柔軟に更新していきましょう。
◆運動会・体育祭の計画
私のいる地域では、運動会はこの5月中に行われることが多いです。
そのため、この慌しい時期に計画が必要になります。
体育科の先生としっかり打ち合わせをし、計画を立てておきましょう。
◆学年会計・予算案の作成
5月初旬に正式に1年間の予算を保護者にお知らせします。
この時、給食費やPTA会費、教材費、宿泊行事の費用など一気にお知らせします。
また、通常学級と交流する場合は、教材費が必要になることもあります。
通常級の先生、事務さんとよく打ち合わせをし、取りこぼしのないようにしましょう。
また、事務さんから指定された予算案の締切日は必ず守るようにします。
事務さんは全校分の予算をを把握し、口座の設定をし、引き落としまでの目安を立てます。
予算以外でも沢山お世話になるので、ルールはしっかり守っておきましょう。
はい、後半戦書き終わりました~~
多い・・多いぞ。
まだ書きたいことあるんですけどね。体力テストとかさ、年間指導計画とかさ・・・( ˘ω˘ )
あくまでも、私の経験してきた業務ペースですので、前後するものもあるかとます!そのへんはうまくやってください←
また、ぼちぼち書きます。
長々お読みいただきありがとうございます~!
1学期の業務を確認しよう(前編)
こんにちは、願いgotoriです。
今回は、特別支援学級の1学期の「業務」に特化した見通しを立てたいと思います。
4月のスタートダッシュには、入念な準備が必要です。ここをきちっとやるとやらないとでは、1年間が大きく変わってきます。
今日の内容はこちら
4月の業務一覧(前編)
1学期と大きく括りましたが、実は4月中の業務が死ぬほど多いです。
なので、今日は4月の業務(前半)についてまとめ、後半(入学式以降)と5月〜は次回から順次紹介していきたいと思います。
まずは、4月の業務一覧↓
はい、4月だけでこれです。いっぱい_(:3」z)_
でもね、重要なんですよ。というわけで、ひとつずつ簡単に説明していきますね。
学年会まで
◆特別支援学級 指導方針/共通理解
これは、教員・支援員で特に確認しておくべき大事なことです。
これからの指導方針ですね。
大人の指導方針が統一されていることはとても重要です。
例えば、とにかく前向きな言葉かけをする、とか、パニック時の対応など。
どこまでOKで、どこからがNGなのか。きちんと線引きをし、共有しておくようにします。
◆新入生分、個別の教育支援計画の確認
新入生の大事な情報です。入学式の心構えにもなりますし、健康面(発作や疾病・服薬等)は必ずチェックしましょう。新しく異動された先生は、在校生分もチェックを。
パニックになりやすい子は、きっかけや対処法、保護者との連携など。
学習・生活面は徐々に確認していくようにしましょう。
入学前から引き継がれた、こんな感じのやつです。
◆時間割・各教員の持ち時数確認
時間割は、各教科と領域(支援級独自のものも含め)それぞれ担当者を決めます。
基本的にはTTです。また、講師の先生に持ってもらう授業も、誰がTTに入るか決めておきます。グループ別学習を行う授業は、全教員の名前が入るのが一般的です。
◆支援員の配置・心構え
特別支援学級には支援員さん(自治体によっては介助員という名前)が配置されています。
この方たちに、何をしてほしいか、どういうスタンスで子どもと関わってほしいかをきちんとお話ししておくことが大事です。
よく言われるのは、「指導はしない、支援をする」です。
ただ、指導と支援の線引きは難しいところもあると思うので、まずはその支援員さんが、子どもと気になる関わりがあった場合、必ず担任に報告してほしいと伝えておくことが大切です。
できればマニュアルのようなものがあるといいですね。
例としてこんなものがありましたので、ご参照ください。↓
https://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/tokubetsushien/siryou/support26-2a.pdf
始業式まで
◆学年会資料を全員で確認・検討
大事な箇所を教員・支援員で共有しましょう。また、検討が必要なものを挙げておきます。
◆年間行事計画の確認
年間の予定については、昨年度中に行事予定表を作成しているので必ず確認してください。
ここで、通常級と合同になる行事や、所属自治体の支援級独自の行事の両方を確認し、スムーズに進められるようにしておきましょう。
特に宿泊、修学旅行、体育祭・文化祭、各種大会、進路等は必ずチェックしましょう。
◆名簿作り・ロッカーや座席配置
名簿は各学年ごとの分、学年通しの分を用意します。できればたくさん印刷しておきましょう。4月は提出物が多いので、すぐに予備がなくなります。
ロッカーや座席配置は、新入生が迷いにくい形で考えると良いです。
新入生のまわりに在校生を配置したり、市松模様的に新入生・在校生が並んでいるのもアリです。座席はとりあえず名簿順、後日変更でもOKです。
また、名札は目印になるので必ず貼っておきましょう。(下駄箱も忘れずに)
◆始業式の流れ・入学式の流れ
始業式は、在校生のみ登校しますが、普段とは違う流れになりますので、きちんとタイムスケジュールを組んでおきましょう。
基本的には教務から当日の流れが出ますので、子どもたちの実態に合わせて必要な活動を考えましょう。特に「学活」で何をやるかを確認します。
また、入学式で係活動のある生徒には、入学式での係の仕事や流れを確認しておきましょう。
入学式の流れは必ず確認してください。
子どもも大人も始めて一緒に過ごすことになります。何があっても大丈夫なように必ず流れを確認しましょう。
また、通常学級と合わせる礼法や呼名の仕方などは通常学級担任と打ち合わせを必ずしておいてください。
支援級の子どもは当日早めに登校し、リハーサルをできるようにしておくと良いです。
職員の打ち合わせで、一般生徒より早く登校することを周知しておきましょう。
◆安全指導・年間計画
避難経路の確認です。必ず王道ルートを確認します。
できれば実際にそのルートを辿ってみると良いでしょう。
また、緊急対応等もそこで考えておきましょう。
年間計画は、生活指導部から安全指導について計画が出ると思いますので、参加形態を考えておくようにしましょう。
◆学級だより作成
これは、実は後日紹介したいと思っています。
実は特別支援学級の学級だよりは、ある特徴があります。
近日中にアップしますのでお楽しみに。
入学式までに一部作っておくと良いですね。
◆連絡帳印刷
特別支援学級では、毎日保護者とのやり取りを行います。
大体、子どもがその日の日課等を書き、担任・保護者がその日の様子を記入する形です。
基本はこんな感じです。書式は学校ごと独自で作っていることが多いです。
私は、「時間割・内容」「持ち物」「今日の自己評価」「覚えておくこと」「学校より」「家庭より」の欄を設けていました。
毎日書いて、持ち帰り、翌日提出となります。
支援級の子どもは、持ち物を覚えておいたり、メモをうまくとれない子もいるので、必要な連絡は担任が書いておくことで見落としがなくなります。
また、学校での様子も伝えられる良いツールだと思います。
毎日使うものなので、生徒数×1年分印刷しておくと、後々焦らなくて済みます。
◆講師との連絡・調整
特別支援学級、特に中学校では、教科担任制のため、時間講師に来てもらうことが多いです。
そのため、講師の先生との細かい連絡が必要になります。
まずは、授業開始の週までに、最初の授業日を決め、連絡します。
そして、年間指導計画の打ち合わせをします。
教育課程の違い、習熟度などを情報としてお伝えしておくとスムーズです。
また、 年間指導計画作成の依頼、締切の確認、成績の出し方など打ち合わせると良いでしょう。
普段、通常学級の授業を受け持っている先生も多いため、特別支援学級の子どもたちに対する配慮などがあればその都度伝えていきましょう。
これで4月前半のおおまかな確認事項はご紹介しました。
後半は、また後ほど。
(たくさんあるなぁ・・・)
ではでは。
特別支援学級、専門用語多すぎだんっ( ´△`)
こんばんは。願いgotoriです。
本日2本目ですが、よろしければご覧ください~
さてさて、今回のテーマですが、特別支援学級で日々飛び交う専門用語についてです。
初めて特別支援学級を担任する先生、お子さんが初めて特別支援学級に在籍する親御さん、いろいろ現場の教員や教育委員会に説明を受けることもあるかと思いますが、「そもそもそれって何?」「どれだけの重要度が?」「何のために必要なの?」ってこと、ありませんか?
しかも似たような用語や、教育法なのか、法律やら、わけわからんちんじゃないですか?
私は初めて支援学級を担任することになってから3年目ぐらいまでハテナマークが頭の上に常に浮かんでいました。
なので、そのころの私と同じように感じている方のハテナが少しでも減るように、基礎知識をものすごくざっくり紹介したいと思います。
個別指導計画と個別の教育支援計画
はい、似てますね~。
分かりにくいですね~。最初にこれにつまづく方、結構多いのではないでしょうか。
この二つに共通することは「作成義務があること」です。超重要!
必ず作るんですよ~そこだけまずおさえてください。
以下、説明です。↓
◆個別指導計画 = 計画書
個別のニーズに対する支援方法の計画。
保護者や本人の要望を聞いた上で、担任が書く。
各教科の学習内容を計画したり、生活面での目標や
そこまでの手立てを考えて記録したりするもの。
毎年(もっと言えば毎学期)更新する。評価もする。
◆個別の教育支援計画 = 引継資料
入級までの情報(療育、幼稚園・保育園・小学校での様子、医療機関、福祉利用など)が載っている。
入級前の担任が作成。
一部保護者が記入する箇所あり。
在学中の情報を記録し、進路先に渡す。
生まれてから就労まで一貫して使う。
その子が進む先に常に引き継いでいく資料。
得意なこと、苦手なことなどの情報も記載。
とーってもざっくり言うとこんな感じです。
教科と領域
◆教科とは
【小学校】国語・算数・理科・社会・英語・体育・音楽・図工・家庭・生活
【中学校】国語・算数・理科・社会・英語・体育・音楽・美術・家庭・技術 のこと。
◆領域とは
【通常特支共通】道徳・総合的な学習の時間・特別活動
【特別支援独自】日常生活の指導・遊びの指導・生活単元・自立活動・作業学習 のこと。
まずこの違いを知りましょう。
学習指導要領と教育課程
◆学習指導要領 = 国で決めてある各学年・各教科の学習の目標や基準
ようは、日本で公立学校に通う人は、
この基準で授業してね~っていうやつ。
これを元に教科書も作られています。
◆教育課程
各学校で作る、教育計画。
学校目標とか、その学校の特色や取り組みを書く。
年間計画や授業時数の計画も載せて作成。
このへんは通常の学級の先生もよく知っていることですね。なので多くは書きません。
詳しく知りたい人は文科省HPへGOGO!
準ずる教育課程と合わせた教育課程
はい、これですよ、これ。わけわかんないやつ。
何に準じてるの?何に合わせてるの?って思いますよね。私は思いました。
◆準ずる教育課程
【主に情緒障害の学級で使うよ!】
これは、「通常学級の学習指導要領の内容に準じている」ものです。
つまり、教科学習は、基本的には自分の学年の学習内容と同じ内容をやるってことです。
これは、情緒障害の固定学級での基準です。
情緒障害の学級には、基本的には知的な遅れのないお子さんが通うため、学習内容はその子の学年と同じものを学ぶという決まりがあるからです。
◆合わせた教育課程
【知的障害の学級で使うよ!】
対してこちらは、知的障害の特別支援学級で使われるものです。
合わせるって何に合わせてる?
これには大きく意味が二つあります。
▼一つは、「各教科と領域を混ぜ合わせた学習」
という意味。
知的障害のある子どもたちは、教科書通りの
学習内容では、十分にその内容を理解することが
できません。
そのため、生活に直結するような・体験を通した
学習形態にしていいよ、と言われています。
具体的にいうと、算数であれば、
計算とか図形とかのみを座学で学習するだけでな
く、「買い物学習」とか「調理実習で材料の分量
を重りで計る」とかです。
国語でいうと漢字とか物語文をやるときに、
ドリルやプリントだけでなく、「習字の活動で
書き順を覚える」とか「劇の練習」とかを使って
体感的に理解するかんじ。
つまりは、知的障害のある子どもたちの理解を
深めるために、生活単元学習とか自立活動と、
教科の内容を混ぜ合わせてやっていいよ、
というやつです。
▼もう一つは、「特別支援学校の学習指導要領の内容」と「通常学級の学習指導要領」を混ぜ合わせた学習内容という意味。
しかも、組み合わせはその学校の児童・生徒の状況により、その子の学年よりも下の学年に合わせた内容でも良い、となっています。
改めて言いますが、これ、ものすごくざっくりした説明です。
細かい決まりが知りたい人は文科省の(以下略
はー、こうしてブログにすることで、私も勉強になります。
わかりにくいところや、それってどうなの?ってところは教えてください(・∀・)
ではでは。
特別支援学級ってどんなとこ?
こんにちは。願いgotoriです。
すっかり春めいてきた今日この頃ですね。
卒業式も終わり、新しい人事発表も終え、4月から初めて支援学級に異動という方もいるでしょう。
また、新たに特別支援学級に入級されるお子さんをお持ちの親御さんもいることでしょう。
ドキドキしますね。どんなところなのか。どんな出会いが待っているのか。
何をしなければならないのか。
ということで、今日は、「ぶっちゃけ支援級ってどんなところなの?」というお話をしたいと思います。
特別支援学級とは
細かい定義などは文科省のHPにも概要が載ってますし、そのへんはいろんな先生方が解説してくれてるので、必要な方はご確認ください。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/__icsFiles/afieldfile/2015/10/06/1243505_001.pdf
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/__icsFiles/afieldfile/2015/10/06/1243505_002.pdf
本題:ぶっちゃけ特別支援学級ってどんなとこ?
特別支援学級は、超大きくくると以下の2種類です。
●固定学級
●通級
さらに、それらの中には
・固定学級 →A 知的障害対象
B 情緒障害対象
・通級 → 情緒障害対象
という風に分かれているのが一般的です。
固定学級と通級の違い
固定学級は、特別な教育カリキュラム(教育課程ってやつですね)で運営され、特別支援学級に入級が決まった子どもだけが通うクラスです。
よく、小学校などで「コスモス学級」とかって言われてるところというイメージです。なので、在籍はそこで固定です。基本的にはそこで毎日授業を受け、生活します。
通級は、基本は通常の学級に在籍し、週に1~2日(自治体による)他校・もしくは自校の通級指導教室に通う制度です。
つまり、例として、在籍は6年1組で、通級にも在籍があるという状態です。
どちらの学級も入級には、就学支援委員会というものを経て、特別支援学級での指導が必要であると判断されたお子さんが入ります。
固定学級って?
固定学級は、知的と情緒それぞれが存在します。(自治体による)
私はずっと知的障がいの固定学級で指導してきましたのでそちらの方が詳しいのですが、じゃぁ知的障害対象の特別支援学級に自閉症の子や発達障害の子はいないの?という疑問に対しては、答えはNOです。
障がい特性は本当に一人ひとり違うので、知的障害のみのお子さんもいれば、知的障害と自閉症を併せ持つお子さんもいれば、知的障害がなく、発達障害があるお子さんもいます。その子に適した環境はどちらの学級なのかを就学支援委員会で判定します。
また、学級の有無も実は自治体によります。
私のいた自治体では、固定学級は知的障害対象の学級しかありませんでした。
前任地では、知的障害の固定学級、情緒障害の固定学級と分かれて存在していました。
ここが、たぶん、「結局支援級ってわからな~い!」ってなるところだと思います。分かりにくいですよね。統一して欲しいですよね。その気持ち、よく分かります。
とってもざっくり言うと、知的障害も自閉症も発達障害もごちゃまぜにいる自治体もあれば、きっちり分けている自治体もある。ということです。ぜひお住いの自治体の特別支援学級設置種を調べてみてくださいませ。「〇〇県 特別支援学級」で、レッツ検索!
じゃあ通級は?
通級指導教室は、固定学級との大きな違いは、在籍は通常の学級であるということ。なので、教育カリキュラム(教育課程)は通常学級のものが主に適用されます。主にと書いたのは、通級には教育課程が存在しないのかというと、そんなことはないからです。
通常級には通常級の、特別支援学級には特別支援学級の教育課程が存在します。通級利用の生徒は、どちらの教育課程も適用されますが、主に学習面でのメインが通常級の教育課程である、ということです。
あー話がややこしくなってきましたね。教育課程って言葉がかたくて、私は苦手です。
ずばり、何に関わってくるかというと、内申点ですね。通常級の教育課程がメインに適用されていれば、内申点が付きます、ってことです。このへんについては後日詳しく書きます。
(ぶっちゃけこれ以上話すとものすごく長くなる・・・)
(そして弱視や肢体不自由、言語指導、日本語学級などもあります。が、今回はメインどころを紹介ということで割愛させていただきました。)
で、特別支援学級って結局何するところなの?
はい、今日のメインはここです。前置きが長かったですね。でも予備知識なしでは話せないところでございますゆえ、ご理解くださいませ。
さてさて、特別支援学級では何するの?ってことですが、
基本的には「個別の指導」をするところです。
学習においても、日常生活においても、できること・苦手なことに差がある子達が通うクラスです。
そのため、その子の習熟度に合わせて授業をします。
つまり、通常の学級で行うような、教科書とノートを使った授業ではなく、それぞれの課題に沿った内容を、教員が作成していく形です。
これは個別指導計画というものをひとりひとり立てて、それに合わせて学習させるかんじです。個別指導計画についても後日書きますね。
じゃぁ、一斉指導はしないの?というとそんなことはありません。
一斉指導は形としてはします。ただ、その中に個別に配慮した手立てがある上で行う、ということです。
手立てにはいろんなものがあります。人的な配慮や学習形態など多岐に渡ります。
例えば、「注目が苦手な子には、T2の教員が声かけをする」とか、「途中で小グループの活動に分け、教員・支援員が各グループの活動のサポートする」などです。
授業って何するの?
基本的には、国語や算数、理科、社会など一般的な9教科+道徳や総合的な学習ももちろんします。
通常学級と大きく違う特別支援学級の特徴的なの授業として、「生活単元学習」「自立活動」「日常生活の指導」が時間割に入ってくることです。これは通常学級にはないものです。
つまり、各教科の学習もするし、日常的な生活に関する指導も、授業として学習しますよってことです。
分かりやすい例で言うと、着替えや道具の使い方、排泄に関すること、コミュニケーションに関すること、食事や動作に対する学習です。
通常級の子どもたちがする~っと自然にできてしまうところを、掘り下げて教えていく感じです。
学習に向かうまでの生活の技術をまず身につけようってところかと思います。
なので、それらの授業では、「立ち方、座り方」とか、「正しい姿勢を保つ方法」とか「質問したい時はどうする?」とか「イライラした時はどうする?」とかそんなことが多く扱われているかと思います。
なんとなくイメージできたでしょうか。
私は特別支援学級の大きな魅力として、この学習内容を挙げたいと思います。
ここを丁寧にすることで、日常の困難さが少しずつ改善され、子どもたちの自信に繋がるからです。
実は日常生活の困難さが解消されると、学習意欲の向上につながるんですね。
なので特別支援学級のメインどころといってもいい学習内容だと思っています。
長々書いてしまいましたが、新しく特別支援学級に入る方々にとってなんとなくイメージだけでも伝わればいいなと思っております。
ではでは、また。
自己紹介とかとか
改めまして、こんにちは。
本ブログの運営者、願いgotoriです。
Twitterにて特別支援学級のことをつぶやいているうちに、自分の考えていること、知っていることをまとめたくなりました。ほぼ自分のためにですが、チラッと興味をもって見てくれる人がいたら嬉しいなぁとも思っています。
初めましての方は、もしよかったらフォローしてくださいませ(・∀・)
子どもの力を借りたらいい。辛くなった時は必ず子どもが助けてくれるよ、と最初に働いた学校で教えてもらった。ほんとうに、子どもたちの存在には救われた。職員室に居場所がなくても、教室にはあったもんね。
— 願いgotori (@negaigo_tori) June 5, 2018
自己紹介
私はとある小学校や中学校の特別支援学級で働いておりました。
通常の学級の経験はありません。特別支援学校で働いたこともありません。
小学校は1年ほどで、あとはずっと中学校の特別支援「学級」でそれなりに働いてきました。
自称「特支オタク」で、特別支援の話をし始めると止まりません。
ちなみに学校の先生という職業は実は苦手。
大学で教育学を専攻していましたが、そこでの雰囲気も苦手(笑)
洗練されたものの近くにいたり、感じられる所に出かけること、
アクセサリーを作ること、DIY、ダンスをすることが大好きです。
やぼったいものが苦手です。
ちゃんとした自己紹介
特別支援学級で働く中で日々感じていたこととしては、「学級」の情報量の少なさ。また、特別支援教育が始まってから現在に至るまでの世の中や学校状況の変化を感じつつも、日々の忙しさに流されてしまうことへの危機感でした。
このままでいいのだろうか?
いやだめだろう。どこに正しい情報があるのか・・・
いろいろあって今は退職しましたが、そのおかげで時間ができました。
今までの答え合わせのために情報収集をする中で、様々な出会いがありました。
自分の中で今まで疑問だったこと、正しい情報の獲得ができ、とても嬉しかったことを覚えています。
ということで、私の思いをまとめたく、以下を読んで頂ければ幸いです。
↓
自己紹介が長くなってしまいました。
不慣れなもので四苦八苦しながらブログを書いております。
気の向くまま、発信していきます〜
ではでは。