特別支援「学級」のあれやこれ

元特別支援学級の教員、願いgotoriのブログです。主に業務のまとめとか。特別支援あるあるとか。

特別支援学級、専門用語多すぎだんっ( ´△`)

こんばんは。願いgotoriです。

本日2本目ですが、よろしければご覧ください~

 

 

さてさて、今回のテーマですが、特別支援学級で日々飛び交う専門用語についてです。

 

 

初めて特別支援学級を担任する先生、お子さんが初めて特別支援学級に在籍する親御さん、いろいろ現場の教員や教育委員会に説明を受けることもあるかと思いますが、「そもそもそれって何?」「どれだけの重要度が?」「何のために必要なの?」ってこと、ありませんか?

 

 

しかも似たような用語や、教育法なのか、法律やら、わけわからんちんじゃないですか?

 

 

私は初めて支援学級を担任することになってから3年目ぐらいまでハテナマークが頭の上に常に浮かんでいました。

 

なので、そのころの私と同じように感じている方のハテナが少しでも減るように、基礎知識をものすごくざっくり紹介したいと思います。

 

 

個別指導計画と個別の教育支援計画

 

 

はい、似てますね~。

分かりにくいですね~。最初にこれにつまづく方、結構多いのではないでしょうか。

 

 

この二つに共通することは「作成義務があること」です。超重要!

 

 

必ず作るんですよ~そこだけまずおさえてください。

 

以下、説明です。

 

 

 

 

◆個別指導計画   =   計画書

 

    個別のニーズに対する支援方法の計画。

 

    保護者や本人の要望を聞いた上で、担任が書く。

 

    各教科の学習内容を計画したり、生活面での目標や

    そこまでの手立てを考えて記録したりするもの。

 

    毎年(もっと言えば毎学期)更新する。評価もする。

 

 

 

  

◆個別の教育支援計画   =   引継資料

 

    入級までの情報(療育、幼稚園・保育園・小学校での様子、医療機関、福祉利用など)が載っている。

 

   

   入級前の担任が作成。

   一部保護者が記入する箇所あり。

   在学中の情報を記録し、進路先に渡す。

 

 

   生まれてから就労まで一貫して使う。 

   その子が進む先に常に引き継いでいく資料。

 

 

    得意なこと、苦手なことなどの情報も記載。

 

 

 

とーってもざっくり言うとこんな感じです

 

 

 

 

教科と領域

 

 

◆教科とは

  【小学校】国語・算数・理科・社会・英語・体育・音楽・図工・家庭・生活

 

 

  【中学校】国語・算数・理科・社会・英語・体育・音楽・美術・家庭・技術    のこと。

 

 

 

 

◆領域とは

  【通常特支共通】道徳・総合的な学習の時間・特別活動

 

 

  【特別支援独自】日常生活の指導・遊びの指導・生活単元・自立活動・作業学習  のこと。

 

 

 

まずこの違いを知りましょう。

 

 

 

 

学習指導要領と教育課程

 

 

◆学習指導要領 = 国で決めてある各学年・各教科の学習の目標や基準

  

    ようは、日本で公立学校に通う人は、

    この基準で授業してね~っていうやつ。

    これを元に教科書も作られています。

 

 

 

◆教育課程

 

  各学校で作る、教育計画。

  学校目標とか、その学校の特色や取り組みを書く。

  年間計画や授業時数の計画も載せて作成。

 

 

 

このへんは通常の学級の先生もよく知っていることですね。なので多くは書きません。

詳しく知りたい人は文科省HPGOGO

 

 

 

 

準ずる教育課程と合わせた教育課程

 

はい、これですよ、これ。わけわかんないやつ。

何に準じてるの?何に合わせてるの?って思いますよね。私は思いました。

 

 

 

 

◆準ずる教育課程

 

    【主に情緒障害の学級で使うよ!】

  

   これは、「通常学級の学習指導要領の内容に準じている」ものです。

 

   つまり、教科学習は、基本的には自分の学年の学習内容と同じ内容をやるってことです。

 

   これは、情緒障害の固定学級での基準です。

   情緒障害の学級には、基本的には知的な遅れのないお子さんが通うため、学習内容はその子の学年と同じものを学ぶという決まりがあるからです。

 

 

 

 

◆合わせた教育課程

 

   【知的障害の学級で使うよ!】

 

   対してこちらは、知的障害の特別支援学級で使われるものです。

 

 

   合わせるって何に合わせてる?

 

  これには大きく意味が二つあります。

 

   

     ▼一つは、「各教科と領域を混ぜ合わせた学習」

       という意味。

 

        知的障害のある子どもたちは、教科書通りの

       学習内容では、十分にその内容を理解することが

       できません。

 

 

        そのため、生活に直結するような・体験を通した

       学習形態にしていいよ、と言われています。

 

 

        具体的にいうと、算数であれば、

       計算とか図形とかのみを座学で学習するだけで

       く、「買い物学習」とか「調理実習で材料の分量

       を重りで計る」とかです。

 

 

        国語でいうと漢字とか物語文をやるときに、

       ドリルやプリントだけでなく、「習字の活動で

       書き順を覚える」とか「劇の練習」とかを使って

       体感的に理解するかんじ。

 

 

        つまりは、知的障害のある子どもたちの理解を

       深めるために、生活単元学習とか自立活動と、

       教科の内容を混ぜ合わせてやっていいよ、

       というやつです。

 

  

 

 

   ▼もう一つは、「特別支援学校の学習指導要領の内容」と「通常学級の学習指導要領」を混ぜ合わせた学習内容という意味。

 

 

   しかも、組み合わせはその学校の児童・生徒の状況により、その子の学年よりも下の学年に合わせた内容でも良い、となっています。

 

 

 

 

 

改めて言いますが、これ、ものすごくざっくりした説明です。

細かい決まりが知りたい人は文科省の(以下略

 

 

 

 

 

 

 

はー、こうしてブログにすることで、私も勉強になります。

わかりにくいところや、それってどうなの?ってところは教えてください(・∀・)

 

ではでは。