特別支援「学級」のあれやこれ

元特別支援学級の教員、願いgotoriのブログです。主に業務のまとめとか。特別支援あるあるとか。

1学期の業務を確認しよう(前編)

こんにちは、願いgotoriです。

 

今回は、特別支援学級の1学期の「業務」に特化した見通しを立てたいと思います。

 

4月のスタートダッシュには、入念な準備が必要です。ここをきちっとやるとやらないとでは、1年間が大きく変わってきます。

 

今日の内容はこちら

 

4月の業務一覧(前編)

1学期と大きく括りましたが、実は4月中の業務が死ぬほど多いです。

なので、今日は4月の業務(前半)についてまとめ、後半(入学式以降)と5月〜は次回から順次紹介していきたいと思います。

 

まずは、4月の業務一覧↓

 

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4月の業務一覧

 

はい、4月だけでこれです。いっぱい_(:3」z)_

 

でもね、重要なんですよ。というわけで、ひとつずつ簡単に説明していきますね。

 

 

 

学年会まで

特別支援学級 指導方針/共通理解

 

これは、教員・支援員で特に確認しておくべき大事なことです。

これからの指導方針ですね。

 

 

大人の指導方針が統一されていることはとても重要です。

例えば、とにかく前向きな言葉かけをする、とか、パニック時の対応など。

 

 

どこまでOKで、どこからがNGなのか。きちんと線引きをし、共有しておくようにします。

 

 

 

 

◆新入生分、個別の教育支援計画の確認

 

新入生の大事な情報です。入学式の心構えにもなりますし、健康面(発作や疾病・服薬等)は必ずチェックしましょう。新しく異動された先生は、在校生分もチェックを。

 

 

パニックになりやすい子は、きっかけや対処法、保護者との連携など。

学習・生活面は徐々に確認していくようにしましょう。

 

 

 

入学前から引き継がれた、こんな感じのやつです。

 

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個別の教育支援計画



 

 

◆時間割・各教員の持ち時数確認

 

時間割は、各教科と領域(支援級独自のものも含め)それぞれ担当者を決めます。

 

 

基本的にはTTです。また、講師の先生に持ってもらう授業も、誰がTTに入るか決めておきます。グループ別学習を行う授業は、全教員の名前が入るのが一般的です。

 

 

 

 

◆支援員の配置・心構え

 

特別支援学級には支援員さん(自治体によっては介助員という名前)が配置されています。

 

 

この方たちに、何をしてほしいか、どういうスタンスで子どもと関わってほしいかをきちんとお話ししておくことが大事です。

 

 

よく言われるのは、「指導はしない、支援をする」です。

ただ、指導と支援の線引きは難しいところもあると思うので、まずはその支援員さんが、子どもと気になる関わりがあった場合、必ず担任に報告してほしいと伝えておくことが大切です。

 

 

できればマニュアルのようなものがあるといいですね。

例としてこんなものがありましたので、ご参照ください。↓

 

https://www.edu.pref.ibaraki.jp/board/gakkou/tokubetsushien/siryou/support26-2a.pdf

 

 

 

始業式まで

 

◆学年会資料を全員で確認・検討

 

大事な箇所を教員・支援員で共有しましょう。また、検討が必要なものを挙げておきます。

 

 

 

◆年間行事計画の確認

 

年間の予定については、昨年度中に行事予定表を作成しているので必ず確認してください。

 

 

ここで、通常級と合同になる行事や、所属自治体の支援級独自の行事の両方を確認し、スムーズに進められるようにしておきましょう。

 

 

特に宿泊、修学旅行、体育祭・文化祭、各種大会、進路等は必ずチェックしましょう。

 

 

 

 

◆名簿作り・ロッカーや座席配置

 

名簿は各学年ごとの分、学年通しの分を用意します。できればたくさん印刷しておきましょう。4月は提出物が多いので、すぐに予備がなくなります。

 

 

ロッカーや座席配置は、新入生が迷いにくい形で考えると良いです。

新入生のまわりに在校生を配置したり、市松模様的に新入生・在校生が並んでいるのもアリです。座席はとりあえず名簿順、後日変更でもOKです。

 

 

また、名札は目印になるので必ず貼っておきましょう。(下駄箱も忘れずに)

 

 

 

 

 

◆始業式の流れ・入学式の流れ

 

始業式は、在校生のみ登校しますが、普段とは違う流れになりますので、きちんとタイムスケジュールを組んでおきましょう。

 

基本的には教務から当日の流れが出ますので、子どもたちの実態に合わせて必要な活動を考えましょう。特に「学活」で何をやるかを確認します。

 

また、入学式で係活動のある生徒には、入学式での係の仕事や流れを確認しておきましょう。

 

 

 

入学式の流れは必ず確認してください。

子どもも大人も始めて一緒に過ごすことになります。何があっても大丈夫なように必ず流れを確認しましょう。

 

また、通常学級と合わせる礼法や呼名の仕方などは通常学級担任と打ち合わせを必ずしておいてください。

 

 

支援級の子どもは当日早めに登校し、リハーサルをできるようにしておくと良いです。

 

 

職員の打ち合わせで、一般生徒より早く登校することを周知しておきましょう。

 

 

 

◆安全指導・年間計画

 

避難経路の確認です。必ず王道ルートを確認します。

できれば実際にそのルートを辿ってみると良いでしょう。

また、緊急対応等もそこで考えておきましょう。

 

 

年間計画は、生活指導部から安全指導について計画が出ると思いますので、参加形態を考えておくようにしましょう。

 

 

◆学級だより作成

 

これは、実は後日紹介したいと思っています。

実は特別支援学級の学級だよりは、ある特徴があります。

近日中にアップしますのでお楽しみに。

 

入学式までに一部作っておくと良いですね。

 

 

 

◆連絡帳印刷

特別支援学級では、毎日保護者とのやり取りを行います。

大体、子どもがその日の日課等を書き、担任・保護者がその日の様子を記入する形です。

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連絡帳書式例

 

基本はこんな感じです。書式は学校ごと独自で作っていることが多いです。

 

 

私は、「時間割・内容」「持ち物」「今日の自己評価」「覚えておくこと」「学校より」「家庭より」の欄を設けていました。

 

 

毎日書いて、持ち帰り、翌日提出となります。

 

支援級の子どもは、持ち物を覚えておいたり、メモをうまくとれない子もいるので、必要な連絡は担任が書いておくことで見落としがなくなります。

 

また、学校での様子も伝えられる良いツールだと思います。

 

毎日使うものなので、生徒数×1年分印刷しておくと、後々焦らなくて済みます。

 

 

 

 

◆講師との連絡・調整

 

特別支援学級、特に中学校では、教科担任制のため、時間講師に来てもらうことが多いです。

そのため、講師の先生との細かい連絡が必要になります。

 

 

まずは、授業開始の週までに、最初の授業日を決め、連絡します。

 

 

そして、年間指導計画の打ち合わせをします。

教育課程の違い、習熟度などを情報としてお伝えしておくとスムーズです。

 

 

また、 年間指導計画作成の依頼、締切の確認、成績の出し方など打ち合わせると良いでしょう。

 

 

普段、通常学級の授業を受け持っている先生も多いため、特別支援学級の子どもたちに対する配慮などがあればその都度伝えていきましょう。

 

 

 

これで4月前半のおおまかな確認事項はご紹介しました。

後半は、また後ほど。

 

(たくさんあるなぁ・・・)

 

ではでは。